top of page

島根原子力発電2号機再稼働についての請願・陳情審査全て不採択

執筆者の写真: たがのりかたがのりか
審査の結果は全て不採択となりました。

雲南市議会に提出された請願・陳状は5件で、全て原発の再稼働反対の請願・陳情でした。

賛成2人(上代副委員長、足立議員)、反対3人(児玉議員、鶴原議員、宇都宮議員)



島根原子力発電所2号機の再稼働に向けての議論が、松江市、出雲市、安来市で始まっています。出雲市、松江市は再稼働容認、安来市では、市長が再稼働に同意の意向を示されました。雲南市でもさまざまな意見が交わされているところです。


今回の3月定例会では、私は原発を動かす時に必ず出る核のゴミの最終処分が決まっていないので、まだ判断ができないという一般質問を行いました。


県からこの3月中に、雲南市の考えを出すよう求められています。

市長は、市議会に出された陳情と請願の審査の結果を参考に判断するとのことでした。


今日は、島根原子力発電対策特別委員会で、その陳情・請願の審査の日でした。


結果は全て不採択となりました。


請願・陳情の件名

  • 雲南市民の明確な同意がないままで、島根原子力発電所2号機再稼働に了解しない表明を求めます。

  • 島根原子力発電所2号機の再稼働について、再稼働を認めないという市民の声を尊重し、議会に反映させていただくための請願

  • 島根原発に関する陳情書

  • 雲南市原子力事故による広域避難計画(素案)について説明会と意見聴取を求める陳情書

  • 島根原発再稼働についての陳情書


児玉幸久議員の考え

◎いずれなくなって欲しいが、今は必要

地元でも、今の状況を考えると早く動かしてほしいと言われる方もいる。

出雲、松江市も容認しているのに、雲南市だけ違う方向を見て良いのかと話される方もいる。


【エネルギーの安定供給について】

将来の目標は原発なしだとしても、現在、電気料金が跳ね上がっている。

家庭の料金が上がることもだが、事業者の方の燃料の額が、少し上がるだけでも、事業をやってる方にとっては大変で、従業員の賃金が上がらないという事にもなりかねない。


【代替エネルギーについて】

今の火力発電を補えるものが原発以外に見当たらない。

地熱発電は、中国地方では現実的ではない。

小水力発電は、県内では、事業採算がとれる箇所はごくわずか。

原発を動かし、今までの投資分の回収をし、健全な経営をしてもらい、次の新たな技術開発の投資をしてもらいたい。

が、再生可能エネルギーをはじめ、環境への負荷が小さい新たな革新的な発電方法の開発が必要。再生可能エネルギーの割合を高めていくにも、技術的な課題を解決していく必要があり、まだまだ時間がかかる。


【市民説明について】

市民への周知はもっと必要。説明会などしっかり行って、市民の関心が高くなるようにすべき。今後、稼働を認めた後にも、この問題は終わりではなく、議会、執行部、市民、事業者みんなで考えていく必要がある。使用済みの核燃料の問題もある。絶えず実効的なものになるよう、納得してもらう努力をすべき。


【戦時の原発について】

ウクライナの問題は、あってはならないことだ。

原発があるから標的にされる。攻撃される。

が、これは戦争行為であり、国防上の問題として論ずるべきである。


【原発に関する人権問題について】

人権の話は、その通りだと思う。

こどもや孫の世代に対して負担を強いる。

頭を下げ続けなければならない。

が、人権については、非常に重い話。

地方議会でなく、司法が判断すべき問題。

今のこどもたちが、十分豊かな暮らしをしていく社会にするには、今の自分たちが困窮するような状態では、次の子どもたちに豊かな地域経済の社会をひきつげない。


【事故が起こった時の地方議員の責任】

再稼働を認めた議員の責任については、損害賠償をおわなければならないというような責任の取り方ではないと思うが、重い十字架を背負うことになるとは考えている。


【避難計画について】

避難計画はこれからの計画。

福島にはなかったけど、今はある。それに比べれば前進している。

避難計画については、再稼働にかかわらず、さまざまな団体、市民と話していくべき。

受け入れ先の計画も必要。島根県より山陽側の方が電力使っている。電力の受益者として、受け入れ自治体も一緒になって避難を考えて欲しい。


【使用済み核燃料について】

基本、国策。国が考えるべき。

が、我々も無責任に、国がやれ!だけのスタンスではいけない。

ただ、具体的にどうすれば良いか思いつかない。

国民として、電気を受けてきたので、この問題は一緒になって考えないといけない。


鶴原能也議員の考え

◎原発賛成だが、  同時に安全対策、避難計画はしっかりするべき

将来的なことを考えると確かに不安なところはある。

人間がつくったものなので、絶対はない。

だからといって、例えば、自動車、飛行機は事故をするといけないのでやめますかというと、そうはならない。

火事になるといけないので、火を使うのはやめますかというとそうではない。

電気は​なくてはならない。

原子力発電は、今の世の中においてはなくてはならない。


【市民説明について】

安全に関する問題点はあるので、協議は積極的にしていかなければならない。原発の再稼働と同時に安全についての協議は並行ですすめていくべきだ。


【事故が起こった時の地方議員の責任】

人間が作ったものだから、次の日に何が起こるかわからない。再稼働ありきだが、安全対策をし、両輪で進めるべき。


【避難計画について】

最初から完璧な避難計画はできない。

乗り合わせで避難できるのかと疑問の声もある。

たくさんの意見や訓練を通じて計画をより実効性のあるものする必要あり。

急いでやるべき。


宇都宮晃議員の考え

◎もともと原発賛成

日本の経済成長は原発のおかげである。

これから科学技術が進むと原発の小型化もできる。

原発の必要性を考えて欲しい。


【請願・陳情について】

今回の陳情、請願は全体的に反対意見ばかりである。

原発の必要性を解く考え方が出ていない。

片方だけではなく、両方の意見を聞くべきだ。


【代替エネルギーについて】

太陽光発電は、廃棄の問題や気候的なこと、地理的なことなど問題だ。

また太陽光発電だけではエネルギーの安定供給は難しい。


【避難計画について】

避難計画は実行性がない。紙に書いてあるだけ。

実際の避難訓練もできていない。

事故が起こった時のことを考えて、本気で考えるべき。


【使用済み核燃料について】

難しい問題。

世界的にもきちんと解決できていない。

国が国策として考えるべきで、我々が考えるものではない。


足立昭二議員の考え

◎原発再稼働反対

雲南市は立ち止まって、1年間でも良いから考えてみるべき。

新たなエネルギー政策への転換を。


【請願陳情について】

原発やめようという人が、電気はいらないとは言ってない。

原発じゃなくても良いのではと言っている。


【戦時の原発について】

今回ウクライナへの攻撃があった。こんなことは絶対あってはならない。

原発への武力攻撃に対して、国は、日本海のイージス護衛艦や地対空迎撃ミサイル「PAC3」で武力攻撃を阻止すると言っているができるのか。

原発への攻撃は、陳情の時に加えて、新しい事態だ。真剣に考えるべき。

戦争になったら、原発が一つの焦点になる。

市民が不安になるのは事実。地方議会でも考えるべき。


【市民への説明について】

こどもたちの安心安全のためには、もっともっと説明が必要。

高校生と一緒になっての説明会も必要。

保育所や保護者への説明、環境の影響、農林畜産業への影響などなど、1年間かけてやろうとしても良いのではないか。


【エネルギー政策について】

賛成する方も、ずっと動かすものではないというところで、誰もが一致する。

問題は何年か。今、動かすか動かさないかの対立点。

電気が来なくなったら、物価が上がって大変。

物価が上がるのはたしかに大変。

事故が起こった時は、みんな無くなる。この天秤。

大東町議時代も、誰もがまさかと言っていた。それが本当のことになった。

以前、東京へ行った時、帰りの飛行機が飛んだ直後、東京の夜の電気は上空から見てすごかった。電気の節約はまだまだできる。


【事故が起こった時の地方議員の責任】

明日の天気は変えられないが、明日の政治は変えられる。

原発は人間が作ったもの。

明日の自然災害は止められないが、明日の原発は変えられる。

やめようと言えばやめれるのだ。


【避難計画について】

病院、職員の体制、一斉にできるかというとできないと思う。

避難計画年々向上させるとのことだが、不備はあると思う。


【使用済み核燃料について】

使用済み核燃料は稼働すれば増える。

稼働して増やしたものを早くどっか持っていってくれは、無責任。

トイレのないマンション。


上代和美議員の考え

◎原発再稼働反対

もうすぐ3月11日で、福島の事故から11年目になる。原発事故を教訓にしないといけない。福島に行って、実際に行って、次元をこえた事故だと思った。今も解決できていない。


【市民への説明について】

今まで、国や電力会社などから、色々な説明を聞くが、十分でない。質問時間も短く、不消化の状態だ。​説明や議論を、コストの面も含めて話して欲しいし、受け入れる場所についても説明が必要。


【代替エネルギーについて】

今、原発に使っている政府の予算を他のエネルギー転換に使うべきだ。


【避難計画について】

避難計画が実行あるものになっていない。

福祉施設、学校、職場でもまだまだ話は出来ていない。

普通の災害と違って避難したらすぐ元の生活に戻れない。

福島では今も散らばって広域避難されたままの方がいる。

完璧な避難計画はできないので、再稼働すべきではない。

原発をなくすことが1番の避難計画。


【使用済み核燃料について】

一企業として、廃棄するものに責任を取るべき。

無責任さは、厳しく問われないといけない。

地震の多い日本である。

これ以上増やさないことが大切。

後は野となれ山となれでないけれど、

国が何とかするだろうと言っていてはいつになっても解決しない。

住んでいる者が声を上げるべき。


雲南市の考え

原子力発電所が、初めて戦時下で攻撃されたのは大変問題。

今までは、国民保護の観点から、原発には届かないという防衛対策。

国に対応してもらうことではあるが、非常に不安に思われることだと受け止めていかないといけない。

市の原発に対する判断の視点としては、

①必要性

②安全性

③防災対策

④使用済み燃料 核燃料サイクル

その他、直接のテロの問題まではあげれないかもしれないが、視点として持つべき。


【避難計画について】

それぞれマニュアルは出来ているが、実効性はまだまだである。

連携して対応はかりたい。



Comments


記事: Blog2_Post
bottom of page