令和4年3月22日
委員会での審査経過につきまして、主な点を口頭で報告いたします。
昨年12月定例会に島根原子力発電所に関する請願・陳情が5件提出され、島根原子力発電対策特別委員会へ付託されました。
請願陳情の趣旨はいずれも島根原子力発電所2号機の再稼働の了承をしないように求めるものであります。
12月定例会では慎重な審査が必要であることから継続審査として審議することとしました。
その後1月19日に委員会を開催し提出者それぞれから請願・陳情についての説明を直接受け、また、委員から提出者に対して質問をいたしました。そして、さらに現地調査など調査を継続することとし、2月4日には、雲南市議会として島根原子力発電所2号機の視察を行いました。
3月8日に開催した委員会においては、議会基本条例に基づき、請願・陳情に対し委員会の合意形成に努めるべく委員間の自由討議により審議をいたしました。
委員間の討議において、共通の意見としては
1、将来的には原子力に頼らない電源構成にすべきこと。との意見。
2、避難計画は実効性に疑問があり、実効性あるものにすることが必要。さらに住民への周知、訓練を十分にする必要があるとの意見。
3、使用済み燃料を始め核廃棄物の処理について将来の子供たちに負の遺産を残してはならないとの意見。
また、意見の相違(意見の違い)としては
1、経済を維持し豊かな生活を送るためには当面は原子力発電が必要であるとの意見と、それに対して原子力の発電割合は現在日本では6%とわずかであり、島根原発は10年以上停止しているが電力は十分賄われているとの意見。
2、稼働すれば危険性が高まり、避難計画が実行できるものでなければならないという意見、一方、最初から完璧な避難計画はできない。訓練等を通じて実効性あるものにする必要があるとの意見。
3、さらに、再生可能エネルギーについて技術の発展により脱原発は可能との意見と現在では再生可能エネルギーは不安定との意見。
4、さらに、原発への武力攻撃など安全保障上の問題、核廃棄物と人権問題などの視点から審議すべきとの意見。一方、市議会での議論の範疇を超えているとの意見がありました。
こうした議論を委員間で十分に行った後、討論採決を行いました。
その結果、賛成少数ですべての請願・陳情を不採択とすべきものと決しました。
今後さらに原発問題で市民的議論を行なっていくことが必要であること述べ
以上審査経過について報告します。
Kommentare